2025.07.25
タクトピアが考えるアントレプレナーシップとは
「アントレプレナーシップ」と聞くと、どんなイメージを持つでしょうか? 「起業家精神」「新しいビジネスを生み出す力」「すごいアイデアを持った人」——。 そんな印象を持つ人が多いかもしれません。 タクトピアが考えるアントレプレナーシップは「問いを持てるかどうか」。 それこそが、行動の出発点であり、自分の人生を動かす最初の一歩だと考えています。 今回は、私たちが考えるアントレプレナーシップについてお話ししていきます。

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長井 悠
Yu Nagai
共同創業者・代表取締役
ラーニングデザイナー
「問い」を持つことが、最初の一歩になる
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長井
タクトピアでは、アントレプレナーシップの学びを
問いを立てる
解決に向けて行動する
結果を振り返り、伝える
という3つのステップで整理しています。
そしてこの中で最も大切なのが、最初の「問いを持つこと」。
実はここで多くの生徒がつまずきます。
「どんな問いを持てばいいかわからない」
「正解っぽいテーマを選ばないといけない気がする」
——そんな声をよく聞きます。
でも問いって、本当に身近なところにあっていい。
たとえば、「休み時間に安心して話せる場所がない」「放課後に誰かと安心して話せる時間がもっと欲しい」
そういう日常の“なんか変だな”“ちょっと気になるな”という感覚こそが、問いの芽なんです。
それを自分の言葉で表現することができたとき、学びは自分ごとになっていきます。
タクトピアが考える「アントレプレナーシップ」の定義
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長井
一般的には、アントレプレナーシップ=起業家精神と訳されることが多く、
「会社をつくること」や「ビジネスの才能」のような文脈で語られがちです。
でも私たちにとって、アントレプレナーシップとは「誰かの課題や社会の違和感に気づき、それを解決するために行動する力」のこと。
つまり、“自分と社会をつなぐ思考と行動のあり方”そのものです。
だから、ビジネスに興味がなくてもいい。
お金儲けが目的じゃなくてもいい。
大切なのは、自分なりの視点を持ち、動くこと。
ある参加者は、最初は「起業とか無理」「自分には関係ない」と言っていました。
でもプログラムの中で、友達との関係に悩んだ経験をもとに「誰かと本音で話せる空間がもっと学校にあれば…」という問いにたどり着きました。
この問いを軸にした彼の探究は、まさにアントレプレナーシップの始まりでした。
社会を変えるって、すごいことじゃなくていい。
自分の身の回りから、小さくても確かに“変化”を起こそうとすること。
それが一番大事なんだと思います。
「正解がないこと」に向き合う学び
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長井
アントレプレナーシップの学びは、正解がない世界に飛び込む体験でもあります。
答えが決まっていない。
誰もやったことがない。
どうすればいいか、わからない。
だからこそ、怖い。
でもだからこそ、面白い。
タクトピアのプログラムでは、僕たちスタッフも「教える人」ではなく「伴走する人」として関わっています。
一緒に問いを深め、一緒に考え、悩み、時にはやり直しながら進んでいきます。
それはまさに、“学び合い”という言葉がぴったりの時間です。
問いに向き合い続けることで、生徒たちは徐々に「答えを探す」ことから、「自分なりの答えをつくる」ことにシフトしていきます。 その過程こそが、今後の人生に活きてくる力になると信じています。
「問い」は、自分と社会をつなぐ橋になる
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長井
アントレプレナーシップのプログラムが終わったあと、参加者からよく聞く言葉があります。
「自分って、こんなことに違和感を持ってたんだと気づけた」
「何かに“もやもや”してたけど、それが問いだってわかった」
「初めて、“自分の声”を使った気がする」
こうした言葉を聞くたびに、問いを持つことが、自己理解にもつながっていることを実感します。
問いは社会を変えるためだけのものじゃない。
むしろ、自分の輪郭を見つけるための手がかりでもある。
そして、問いを持つことで、仲間が見つかります。
自分と同じことに違和感を覚える誰かと出会い、一緒に考え、一緒に動いてみる。
そうやって、自分と社会がつながっていく感覚が生まれてくるんです。
最後に
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長井
「問いを持つ」って、実はとても勇気がいることです。
だって、それは「まだ答えがないもの」に向き合うということだから。
でも、問いを持ち、それに向き合い続けることでしか、生まれない学びがある。
そこからしか、動き出せない未来がある。
タクトピアは、そんな問いと向き合う方たちとこれからも一緒に歩んでいきたいと思っています。


